関東
歩くことを医学の視点で捉え、健康に結びつける。 歩くことをだれもができる健康習慣として地域で実践する。 それが医歩の学校というカタチになりました。いつもは病院や施設にいる医療者が、ふだん着で、ふだんの言葉で、市民のみなさんとともに学んでいきます。
医歩の学校
〜市民と医療者がともに学んで、健康になる〜
医歩の学校はひとりの医師の診察室での思いから生まれました。
「病気になって治療することと同じように、病気にならないように予防することも大切ではないか」
思いが具体化したのは医学の学術誌に投稿された論文を目にした時でした。
「速歩きができる人ほど健康で長生きをする」
長年の研究で導き出された確かな結論でした。
これだ!と思いました。
歩くことを医学の視点で捉え、健康に結びつける。
歩くことをだれもができる健康習慣として地域で実践する。
それが医歩の学校というカタチになりました。
医歩の学校は医療者の手作りの学校です。
医療者が考え、医療者が主催者となり、医療者が講師です。
いつもは病院や施設にいる医療者が、ふだん着で、ふだんの言葉で、市民のみなさんとともに学んでいきます。
2021年1月1日、一般社団法人 みんなが みんなで 健康になる に団体名を改称し、新しい活動をスタートしました。
いま、わたしたちの社会や生活は新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けています。これまでのあたりまえがそうではなくなり、新しい考えかたやルールづくりが必要になっています。変わらなくてもよかったがゆえの変わられなさが、変わらなければ生き抜くことができないものとなっています。
わたしたちは大きな社会の節目に変わることを決意しました。2008年から続いた活動に区切りをつけます。アップデートではなく、OS (Operation System)を一新します。これまでを裁ち切り、初心に戻ります。社会や人々の〝変化〟と〝解け(ほどけ)〟を捉えて、新しい領域に踏み出します。
わたしたちの新たな目標は みんなが みんなで 健康になる ことです。健康はひとりのものではなく、みんなのものであると考え、地域で暮らす人たちと一緒になって、病気を予防し、健康を維持、増進する活動に取り組んでいきます。ぜひ、みなさんもわたしたちとStarting lineに立ってください。
医歩の学校はこれまで地域の病院や薬局などで、そこで働く医療者と暮らす市民がいっしょになって開催してきました。毎月の開催が定着し、7年以上続いている地域もあります。しかし、新型コロナウイルスの影響で中断を余儀無くされました。「何とかできないだろうか…」、医歩の学校を継続して欲しいという声が数多く寄せられました。
医歩は歩くことが基本です。ひとりでもできます。3密になることはありません。学びのスタイルをオンラインにすることで医歩の学校を開催できるのではないか。こうして、オンラインの場での学びと暮らしの場での実践のハイブリッド方式の医歩の学校が生まれました。
医歩の学校は、学んで、歩いて、つながる、の3つのステップがあります。学んでは「座学」です。医歩を生活の中で実践するときに必要となる知識を学んでいきます。歩いては「実践」です。医歩の歩き方をオンライン講義やライブ授業で学び、実践に結びつけていきます。つながるは「交流」です。医歩の学校の参加者と医療者がオンラインでつながり、ともに学ぶなかまとの交流をはかります。
医歩の学校は学んで、歩いて、つながる、の3つのステップを繰り返しながら学びを深めていきます。
医歩の学校という森を育てたい。
支援をお願いするのには理由があります。
医歩の学校を森のように育てたいと考えているからです。市民と医療者がいっしょになって育てていく森です。森には水と樹と太陽が必要です。皆様からいただく支援はその水です。水はいつも枯れないようにしなければなりません。それが支援をお願いした理由です。医療者は森に種を蒔きます。いろいろな樹々を育てていきます。講義の科目や教材、動画などです。医歩の学校の趣旨に賛同していただく寄付や賛助は森の成長に欠かせない太陽です。医歩の学校の森は生まれたばかりです。カリキュラムの種類や数も〝これから〟です。
1年、3年、5年、そして10年後を目指して豊かな医歩の学校の森を育てていきます。
〜だれひとり取り残さない社会のために〜
わたしたちはひとりでは生きていくことができないように、ひとりでは健康でいることができません。
わたしたちは生を社会とのつながりのなかで営むように、健康は社会とのつながりのなかで育まれます。
健康はだれもが持てる力を最大限に発揮できることです。
みんなが みんなで 健康になる その先にだれひとり取り残さない社会が実現します。
健康に〝なる〟のではなく、健康に〝なってしまった〟
医歩の学校は生まれたばかりで、これから市民と医療者がいっしょになってつくっていく学校です。ですから、医歩の学校で学ぶと「こんな風になります」とはまだ言えません。
けれでも「こんな風になったら良いな」という願いはあります。これから医歩の学校にご支援をいただく市民のみなさんや医療者と〝願い〟を共有したいと思います。医歩の学校は〝願い〟にカタチを与えたものです。成績表などの評価はありません。学びの楽しみの先に、「いつしか健康になっていた」と気づくことができたらと願っています。