月5万円で毎週のパトロールが実施出来ます。
事件事故の被害者の多くが子どもや女性、高齢者なのは何故か?
日本国内の刑法犯認知件数は2002年をピークに急激に減少し、2017年には戦後最小となりました。その反面、子どもが被害者となる暴行・傷害や強制わいせつ等は最近10年で大きく減少するには至らず、女性を被害者とする性犯罪等も、減少率は刑法犯認知件数全体に比べて小さいです。
日本都市計画学会による都市計画報告書でも、子どもや女性の犯罪に対する自助には限界があり、被害防止は社会的な課題として取り組まれる必要があると提言されています。
『自助、共助、公助』というと、防災におけるテーマとして知られていますが、防犯でも当てはまります。
自分自身の身を守る=自助が出来るようになり、そういう人達が子どもや女性、高齢者など犯罪被害のターゲットになる人達(自助が困難な人達)を護ることで安全で活発な地域活動に繋げる=共助を目指すことが、私達の理念です。
全国
10代20代の若者や社会人の方々一緒になって、楽しみながら地域のパトロールを実施します。若者達の活動から、地域の方々の意識を安全な街づくりに向けて頂き、街の活性化を目指します。
はじめまして、NPO法人セーフティ・バリアの菊地信好と申します。
これまで20年、警備業界で働きながら、一般的な警備業務だけではなく、防犯や防災、海外安全対策やテロ対策のセミナーなども実施して来ました。
そういった業務の中で、時には事件などが発生した後、地域のパトロールを行って欲しいといった要望を頂くこともありました。
警備業務として実施することは簡単ですが、最後はご自身で身を守ること、自分が生活する街やその環境の安全は自分達で確保することが必要になる状況を何度も目にして来ました。
そこで、アルバイトなどを通して出会った若者たちに地域のパトロールを行ってもらい、自分達の活動する地域の安全確保や活性化を自分達で巻き起こしていく活動を始めることを考えました。
同時に、防犯や防災セミナーの普及活動を行います。子どもや女性の安全を確保する上で、どういった意識が必要なのか、悪意をもって近づいてくる人物はどのように見分けるべきなのか。その為の知識や理念を理解して頂くことで、パトロールを行う際の注意点も明確になります。
パトロールとセミナーは言わば車の両輪です。両方が同じように動くことで相乗効果も生まれ、前に進むことが出来ます。
子どもや女性、高齢者が安心して生活できる環境は、地域の方々の意識が高く、街が活性化されています。パトロールやゴミ拾いなどの清掃活動を通して、若者たちが街の活性化に参画することで、地域の意識を高めることが出来ると考えています。
自分達の街に目を向け、意識を向けて頂くこと。それがパトロールの目的の1つでもあります。
社会人や大人がごみ拾いやパトロールをしていても、街の人達の目を引くことは少ない現状があります。その反面、若者たちが活動をしていると、街の人達も目を向けて来ます。
この若者たちは何をしているのか?
こんな若い人達がごみ拾いをしているなら、大人である自分達が街を汚すことは出来ない。
そんなふうに考えて頂くきっかけになる可能性が高いのです。
自分達の街は自分達で綺麗にする。
人々の目が街に向けられることで、そこは事件や事故が発生しにくい、安全な空間になるのです。
そんな小さなきっかけになることを目指して、私たちは活動をしています。
団体設立の経緯
NPO法人セーフティ・バリアは、2020年12月に東京都の認証を得て、2021年1月に設立したばかりの法人です。
代表理事の菊地が、これまで警備業などに従事する人達や海外赴任者の方々などに実施してきたトレーニングの要素を一般の方々に普及させることが出来れば日常の安全確保にも活かされるのではないかと考えたところから始まりました。
そこでまずは、ボランティアで地域のごみ拾い活動から始めることとしました。
ごみ拾いをしながら、連携するNPO法人の若者たちと共に、地域の安全パトロールを実施します。
道の歩き方から横断の仕方など、ごみ拾いをしながらも事故を未然に防ぐことに注意します。
後方から来る車や自転車を気に掛けるだけでも、歩き方は確実に変わってきます。
これはそのまま、防犯上のトレーニングに直結します。仲間がごみ拾いに集中している時には、周囲の警戒の仕方などを直接伝えて行きます。
このようなパトロールを実施する中で、ごみの量と比例した街の雰囲気や行きかう人々の様子などにも意識が向くようになりました。
例えば、特定の吸い殻が多く溜まっている場所は、人が滞留することが多い場所であり、あまり人目につきにくい場所でもあります。
このような事も知識として、また肌感覚で感じることが出来るようになって来ています。
まだまだ始まったばかりではありますが、このようにして安全な街づくりと地域の活性化を目指した活動を行っております。
当法人事務所のある豊島区千早周辺を中心に、月2回程のパトロールを実施しています。
パトロールにおいては、ごみ袋を手にしてごみ拾いをしながら街中を歩きます。
街の浄化活動という面はもちろんあります。「割れ窓理論」としても知られているように、1つのごみを放置することで地域の治安が悪化してしまうことがあります。
捨てられた1つのごみがきっかけでごみ増えると、人々の関心が少ない場所として、落書きなどの施設の汚損が増え、その内に一般の方々が近づけない場所になってしまう、といった環境の悪化が起きてしまうという事です。
最初のごみを拾い上げることが、環境浄化や街の活性化に直結します。
また、ゆっくり街中を歩くことで、本来の目的であるパトロールとしての意味があります。
街中で最も多いごみは煙草の吸殻です。
吸い殻が多い場所は人が滞留する場所でもあり、人目につきにくい場所でもあります。
これはそのまま犯罪が発生する環境ともなり得ます。
ごみ拾いをしながらパトロールをしていると、そういった場所を肌で感じるようになります。
街灯の有無や商店の様子によっては、昼と夜とで表情が一変するといったことも珍しくはありません。
通りが1本変わった途端に、街の雰囲気が変わることがありますが、パトロールをしているとその変化を感じる事が出来るようになります。
安全な街づくりと共に、これまでは職業として警備業に関わる人達に伝えて来た知識や技術を、このようにして一般の人達に伝えて行くことも、セーフティ・バリアの活動として継続していきます。
知識や技術をお伝えする場として、支援会社のセミナー会場をお借りして防犯・防災のセミナーを定期的に実施しています。
●ボランティアでパトロールに参加してくれる人達の交通費に充てさせて頂きます。
また、パトロール後には、気付いた事や感じたことを共有することで、1人の経験を参加者全員に共有出来るようにする場を設けます。このレビューの際の飲み物代にも活用させて頂きます。
●パトロールと共に地域の安全や活性化を目指す上で、防犯や防災の知識や意識の普及も欠かすことは出来ません。
このため、防犯や防災のセミナーを定期的に実施します。このセミナーの会場費、チラシなどの作成にかかる消耗品費、ボランティアスタッフの交通費などといった諸費用に充てさせて頂きます。
●安全パトロールと防犯防災セミナーを実施しながら、そういった知識や意識そして技術を漫画にまとめて冊子として配布し、活動趣旨を広く知って頂くことを目指しています。
このための冊子の作成に必要な費用にも充てさせて頂くことを考えています。
漫画であれば子どもでも読むことが出来ます。防犯防災といった、万一の際には命に関わる情報を社会に普及させることは、私達の存在意義の大きな部分になります。
成し遂げたいこと、ポリシー、訴えかけたいこと
●子どもや女性、高齢者といった犯罪被害に遭いやすい方々が、安心して生活出来る安全な街づくりを成し遂げること。これはセーフティ・バリアの大きな目標であり、意義であると考えています。
●ごみ拾いをしながらパトロールを始めたのは、街の浄化を目指すという事も1つの目的です。ごみがない街は犯罪も少なくなります。逆にごみが落ちており、落書きなども多い街は雰囲気から違って来ていまします。同時に、安全な場所と危険な場所を見分ける能力を鍛える目的があります。
ごみ拾いをしながらパトロールをしていると、明らかに空気が変わる瞬間を感じることがあります。先程まで歩いていた道はきれいで、街の方もお礼を言ってくれるなど明るい雰囲気だったのに、道一本を隔てると暗い雰囲気になることがあります。こういった変化に気付かないと、いつの間にか危険な場所、注意を要する人達の視線を受けていながら気付かないなどということが発生してしまいます。
●従って、パトロールは同時にトレーニングの場としています。道の歩き方、周囲の街の見方、街中の注意を要する場所の見分け方といった防犯上の視点。初めて会う人との接し方や話の仕方など、社会における礼儀なども含めて一種のトレーニングを実施しています。
支援して下さる方へのメッセージ、代表挨拶
●これまで20年、警備会社に勤めて来ました。時には現場の警備員として、あるいは警備員を管理監督する立場で、これまでにさまざまな形で防犯や防災に携わってきました。
その中で、お客様はもちろんのこと、警備業に従事する人達にも防犯防災の知識や意識、さまざまな技術を伝える活動をして来ました。
警備員として、お客様の為に自分が動くことは、ある意味簡単です。しかし、24時間365日お客様につき続けることは基本的には出来ません。過去のケースでは、業務が終了した途端に被害が発生したというケースもありました。
最後は、自分の身は自分で護るということが必要になるということです。
このような経験の中で、自分の知識を広く一般の方々にも伝えていくことで多少なりとも地域社会や人々の役に立つことが出来るのではないかと考えるようになりました。
●子どもや女性、高齢者といった方々が犯罪被害に遭う確率が高いのは、こういう方々の自助に限界がある為です。その為、地域社会とそこに生活する人々の目と意識が重要になります。
犯罪を起こす人達も、人の目を意識しています。自身の行為や顔を第三者に見られたり認識されることを嫌います。
1人で歩いている子どもや女性、高齢者に対して人々が目を向けて頂くことで、犯罪被害を減らすことが出来ます。
自分達の街に人々が目を向けるようになれば、その街は明るく活性化されます。ごみ拾いをしながらのパトロールを実施している中で、私達の活動に気づいて声を掛けて下さる方々が多い街は明るく、ごみは少ない傾向があります。逆に、殆どの方が無関心に通り過ぎるだけの街は、どこか暗く、ごみも多い傾向があります。
人々の意識の高さは、街の雰囲気にも影響があるということです。それは、そのまま街の治安に比例します。
私達のパトロールと防犯防災のセミナー、それをきっかけで犯罪に対する街の人達の意識が高まること。
その結果、犯罪被害が少しでも減ることが私達の活動の原点であり、また願いでもあります。